#774 全部を見せつつも、詰め込まない加減がいい、今月号のMacPeople。

 同業者の作品をベタ褒めすることは多くないとは、以前にも書きましたが、今月号のMacPeople(画像はamazonのアフィリエイトが張ってあります)はなかなかいい特集となっていましたので、ここでピックアップしておきましょうかね。といってもその特集とは、Mac誕生30周年記念をベースに過去から現在までマシンを全部見せってな、乱暴な言い方をすれば、ただそれだけのこと。もちろん、月刊誌の特集ですから深くは突っ込めず、全体的には広く浅くとなっていますが、そんな全部見せをしながらも、詰め込みすぎない感と、デザインと文章量と、つまり、構成がとてもいい感じになっています。そう、情報の抜き方が丁度いい。見開きで5、6台といったところに止めて、それぞれのマシンのネーム量はMaxで400w、写真も多くて2点。そもそも、Mac本体のビジュアルってのは、誌面上の空きスペースを必要とするデザインゆえに、このくらいの加減がむしろ必要なのかもしれませんな。
 で、そのままの流れで続く第2特集は、Macpro。こちらは、もう少しビジュアルにこだわってもいいのではないかと思いましたが、MacPowerではなくって、MacPeopleですから、こんなもんでいいのかな。それでも、見開きな扉で底面のアップ、次のページで筐体とカバーを外した写真で1ページずつを割いていますから、十分か。まぁ、いずれの特集にしても、AD(Art Directorね)がいるからってのもありますが、ま、デザインにもブレがない分、分かりやすさがありましたし、そこに資料性を感じました。
 つまりですね、そういうことなんだと思います。雑誌における資料性という見せ方は、深くだけではなく、広く浅くであっても方法はある、のだと。そして、そこに今という視点があること。つまり、それは過去からの単純な流用ではなく、新たに編纂していること、イマドキの見せ方をしていること。編集会議ってのは、使えない企画を挙げるのではなく、使える企画の見せ方をどうするかを考える場であるとは、常々言ってきましたが、ま、そんな感じですな。
 というわけで、このMacPeople、購入してしまいました。深く読み込まずにふらっと雑誌を購入するのは、かなり久しぶりのこと。ちょっと自分でも驚きましたが、ま、そういうことです。

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