#752 レヴォーグのデザインを理解するにポイントとなるデザインの話。

 昨日あたりからレヴォーグの試乗記事がwebにてあちこちからアップされていると思いますが、それは、昨日からプロトタイプの試乗会が行われておりまして、エンバーゴなく一気に解禁になっているため。というわけで、試乗記については別にまとめますが、昨日、とても印象的に残ったインタビューがありましたので、それについてまず書いておきましょうかね。えっと、デザインについて。このレヴォーグというクルマは、なんとも不思議なデザインです。捉えようがないけど、否定できないという、不思議さ。個人的には印象はいいのですが、執筆しようとする時に、解釈できない、理解できないところもありました。モーターショーではハイコントラストを意識したライティングもあって、その強いデザインをマイナスイメージに転化してしまいそうな気すらしていましたが、こうして屋外で眺めるとそれがありません。
 ということで、再び、チーフデザイナーの小林正彦氏(写真左)にあれこれを訊いてきたんですが、ここでは、クラブレガシィには書かないと思われる(ネタ的に違うため)ことを、ピックアップしておきましょう。
 いきなりですが、レヴォーグから話は一気に離れます。いや、なぜ、そう感じたのかって話から、デザインの完成度の高さとは、なんぞやって話になりましてね。それは、ずばり、飽きが来ないことだそうです。ま、そこまではなんとなく理解できます。で、そういうデザインとは、古典になれる、つまり、クラシックになれるんだそうです。それはクルマのデザインに限らなることなく、たとえば、音楽もそう。べートーベンやモーツァルトがどうして、200年以上経った今でも受け入れられるのかを考えてみるといいそうです。表現する楽器は変わっていても、ベースとしての音楽たる基本は変わっておらず、
古さはあるかもしれないけど、今にも受け入れられるというテイストですな。なるほどね。
 つまりですね、そこに、アーキテクチャーがあるかどうかがキーとなるそうです。そう、基本骨格。それは、普遍性であり、黄金比のようなバランスの良さでもあると。なるほどね。そして、その表面が変わりゆくことは時代の流れを受けてのこと、つまり、いいことなんだそうです。骨格があればね。ですから、
商品ともなれば、ライフスタイルが変わっていくのに合わせるように、変わらねばならない、と。たとえば、今、コートの丈は短いのが主流なんだそうですが、ロングがいいというデザイナーの主張だけを貫き通して、ロングコートばかりを店頭に揃えていてはいかんと。なるほどね。
 あと、デザインの流れ(変化)というのは、その手法が変化し続けつつも、ある行き止まりへと行き着くと、そこから一気に逆戻りを始めるそうです。と訊いてイメージしたのは、繰り返すのとはちょっと違ったニュアンス。ひもを付けたおもりを揺らして、運動エネルギーがゼロになって位置エネルギーが最大となった瞬間、そこから逆のエネルギーが働いて戻っていくような感じ。なるほどね。
 ここから先はクラブレガシィの執筆でも展開しますが、このレヴォーグという商品は、ライフスタイル的にも、感覚的にもミニバンではないと考えている人向けのデザインとしたそうです。二人で乗っても広すぎない、一人で乗ってもおかしくない、そんな適切なスポーティ感。それでいながら、荷室は現行型レガシィ同等を確保しているとは、感じさせない、フォルム。だから、社内ではレヴォーグをワゴンとは呼んでいないし、そう位置づけてもいないそうです。それは、スポーツカーに少々の荷物を付け足したシューティングブレイクとも異なるものであり、スポーツカーにレガシィレベルのラゲッジを併せたモデルなのだ、と。
 まさに、セダンをベースにしなかったから、作り上げられたデザインと言えましょうな。なるほどね、が多い、有意義なインタビューでした。

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