#628 スポーティよりも、クーペたるテイストにあふれている、BMW4シリーズ。

 本日はBMWの4シリーズクーペの試乗会でした。あれです、これまでは3シリーズクーペと呼んでいたモデルですが、この度、4シリーズクーペとして独立した、あのモデルです。といっても、ベースは3シリーズのまま。以前にも書きましたが、3シリーズクーペは、セダンとの違いを大きく表現できずにいたような気がします。それは、やはり3シリーズを名乗るからであって、3シリーズの呪縛に捉えられているかのよう、というと言い過ぎでしょうかね。
 というわけで、今回4シリーズとなったことで、そのデザインやら、サイズやらに、オリジナル性を強くアピールできたような気がしました。それは乗り味にも言えることです。それはスポーティテイストというよりも上質感のほう。特にハンドリングにおいては精密さをさらに増したかのようなテイストを得ており、結果としてスポーティ。そこにシャシーのクーペチューニングもあって、スペシャリティカーテイストを上手く表現しています。さらにそこには、クーペだからという理由とは異なる世代差もありました(セダン比)。
 いちばん分かりやすいのはコーナリングでしょう。わずかに切り足したところからヨーが立ち上がり、そしてロールへと移行するフィーリングが実に美しい。じんわりと移りゆくフィーリングは、もはやうっとりといった感があり、ハンドリングに愉しさを感じ取れます。グリップ感は高いだけではなく、そのインフォメーションがもう美しく、もはやうっとり。って、うっとりばかりですが、まさに、クーペたるエレガントテイストは、シャシーフィーリングにもそのままに表現されています。そう、ここです、このモデルのポイントは。単にスポーティなのではなく、エレガントさを伴ったスポーティテイストがあること。つまり、スペシャリティモデルたるテイストを持ち合わせていることにあります。
 試乗したのは、428iの19インチ仕様でしたが、ほかのBMW同様にバタバタ感を見せることなく、快適性レベルは相当に高いポテンシャルを持っています。毎回書いていますが、リアは255です、255。いやはや、いやはや。
  エンジン? いうまでもなく。2.0Lターボといいつつ、ターボ感はなく、3.0Lエンジン的。言い過ぎか。ならば、2.8L的。そんなトルクとパンチを期待できます。で、実用域ではトルクフルでレスポンス含めて、不満を感じることはなく。さらに、アイドリングストップからの復帰も、国産車レベルにまで改善されていました。
 ひたすらに、感服。そんなモデルでした。420iあたりが、導入されるといいですな。って、価格はそれなりでしょうけども。

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