#614 アーティストたる表現力を生かしていって欲しい、華原朋美。

 #613で書きました、才能はあるのに、なかなか理解されづらいというか、タイミングが悪いなと思う、つまり、惜しいなと思う方々がいます。いや、勝手に思っているだけですが、そのひとりが、華原朋美ですな。彼女が、アーティスト的な一面を表現できたのは、まさに、一時休業する直前だったような気がします。つまりですね、ファンの方とは意見がかなり違うんですが、立て続けにヒットを出していた時代ではなく。これはそのうち述べますが、それこそ、あの頃は、声が悪い意味で、楽器の一部になっていた気がします。あのハイトーンはたしかに彼女の特徴ではありますが、ただ、発しているだけであって、何かを表現するために使われていたとは感じませんでした。まぁ、それを逆手に取った戦略(商売)だったんでしょうけども。
 ところがですね、あの頃から決別してから、彼女と、彼女を取り巻く環境は、随分と変わったようで、2006年には、表現力をめいっぱいに注ぎ込んだ、「華」という曲(視聴はiTunesでどうぞ→)を発表しています(右上のジャケットは掲載のために、amazonアフィリエイトが張ってあります)。この曲では、音域をきっちりと合わせ、そして、あのビブラートを生かせる曲として、詞を含めて、豊かな表現がつまった作品に仕上げられています。そうなんです、やっぱりプロデューサー次第なんだなを感じましたが、それを含めて、彼女のいいところを最大限に引き出し、そして生かしてくれる、そんなスタッフに恵まれたことが、自然と見えてくる、そんな曲だと思います。この後に、活動停止の前に、中島みゆき作詞作曲の曲を発表していますが、あの頃とは違う意味で、また、彼女らしさを上手く表現しきれていないような気がしました。で、そのあと休業ですな。
 最近、活動を再開したようですが、歌い手さんとして、こういった、心に残るような、心を打つような曲を歌っていってほしいものです。次の一手に注目しています。

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