#554 味わいもすっかり夏になっていた、カフェ花豆の8月。

 昨日は、クーガに乗れたこと、ほか、いろいろあって、とても気分が良かったので、そうだ明日は、カフェ花豆へ行こうと思い立ちました。ま、思いつきで生きていますから、こういった行動は珍しくはありません。で、たぶん、時間があるだろう知人を前日夜に誘ったらば、行くとの返信が。というわけで、本日は昼ご飯を食べるために、おっさんふたりで八ヶ岳へと出かけてきました。ただ、出発前に、中央道で事故による通行止めがあり、急遽、関越道まわりで行くことになりましたが、関越道&全線利用は久しぶりだったのかな。そんなことも手伝って、今回は妙な新鮮さがありました。
 夏休みとはいえ、平日ゆえか、花豆は混雑しておらず、かといって静か過ぎずで、愉しい会話が弾み、時に笑い声が響き、ガラス張りの窓からは夏空が見え、まさに、ココチイイ空間が広がっていました。そう、いうまでもなく、愉しさあふれる料理はもちろんのこと。ま、まとめ的なことを書きますと、やはりそこには人ありきを感じました。シェフもご主人も、そして、うちらだけではない、ほかのお客さんも含めて、皆で、空間を作り上げている、そんな感じを受けました。
 メニューは、フルコースは無理だろうと思いつつも、気がついたらフルコースになっていました。これもまぁ、いつもと同じだったりしますが。で、スタートのスープはガスパチョ(画像いちばん上)ですが、一般的な「ガ・ス・パ・チ・ョ」という感じではなく、野菜としてのトマトの力強さがベースにありながら、そこにキュウリのひんやり感が加えられ、タマネギやらニンニクやらがふんわりと香りを奏でつつ、で、スープたるのどこしも含めて、夏を食してる感にあふれていました。
 メインはご主人手作りのハムとカレーのダブルプレートを選びましたが、作り方を変えたというハムは、風味という味付けに、奥深さが加わったような気がしました。プラシーボ効果か、と思いきや、そうではなかったように思います。というのも、1枚食しただけで、もう十分というほどの満足感を得られましたから。前にも書きましたが、口に含むと笑みが自然とこぼれてしまう、で、そのままでずっといたい、そんな幸せな気分に浸らせてくれます。そこに添えられている野菜も、まさに夏しているといわんばかりいった感があり、勢いを感じました。なんていうんでしょうかね、動物ならば、威勢がいい、生きがいいとでも言いましょうか。ま、歯で味わう、その食感も絶妙にバランスしていましたっけ。ダブルプレーとの相方のカレーは、いわば定番メニューでありながらも、食すとホッとするものです。といっても、その装いは、いつも驚かされ、そして豊かな味わいがありますから、そういう意味では定番でありながら、定番ではないとも表現できましょうかね。
 デザートまでたどり着けるかなと思ったのですが、別腹という声がありましたので、というか、食べずに帰らないわけにはいかんでしょうと、注文。というわけで、この時期の花豆の定番デザートの桃のコンポート(画像右側)。んー、うちでも同じ桃で作ったんですが、こうはならず。何が違うんだろうと思うんですが、何かが違うんでしょうね。花豆の桃のコンポートは、この桃にあふれる風味を消し去ることなく、それをベースにしながら、ほかの味わいを用いて、桃たる味を強めているような気がします。だから、砂糖による甘さが嫌みにならないし、ワインによる風味もけんかをしていない。そのバランスがとてもいいし、さらには見た目も美しい。んー、家で作ったものは、まず、シロップが濁るんだな。って、わかりました、作り手の心がシロップに表現されているんです。そう、我が家の場合は、作り手の心に素直さが足りないんですな、きっと。あと少し、精進します。はい。
 というわけで、カフェ花豆の8月1日の報告でした。

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