#549 ブルーベリー収穫で感じた、体験することで得る大切なもの。

 山梨にてブルーベリー狩りをしてきました。というよりも収穫という作業的な意味合いで表現したほうが的確か。今年は豊作とのことで、実を残しておくと鹿やら動物が来てしまうし、実が落ちてしまうと虫が集まり駆除がたいへんとのことで、今回の収穫は、まさに採りに来なさいというニュアンスも含まれた、まさに指令的な意味合いも含まれていました。
 って、これもまた桃と同じように1年分の蓄えになりますが、うちでは、ソースからデザートまで幅広く、というよりも、まさに適当に使います。まぁ、ブルーベリーってのは実は収穫がたいへんで、あの一粒一粒を手で包み込みつつ採っていきます。そんな体験をしますと、ゴミを取り除いて、粒を揃えて市販されているブルーベリーの価格のことを高いとは言えなくなります。手間がかかるんです。まぁ、逆にいえば、それほどに手間が掛けられて、店頭に並べているわけで、その上品な変身ぶりに驚きを覚えたりもするものですが。
 こうした体験はやはりすべきだなってつくづく感じます。体験することで、ありがたみが増すだけではなく、いろいろと考えるようになります。とある昆虫学者によると、子供は、虫を捕ることで、様々なことを身につけていくそうです。自分なりに考え、そして自ら工夫して挑む、そして、捕まえ、時に逃す。そうすることで、生きていく上での知恵、知識とともに創作力も備えていく。幼少時代の虫取りにはそんな大切さがあるのだといいます。だから、虫を捕まえてきたといって、やめなさいとか、かわいそうとか、逃がしてあげなさい、そういう言ってしまうのは、子供の好奇心を摘んでしまうことになりかねないとも。
 なるほどな、と思います。何をしてはいけない、何をしなさい、そんな環境下にいることは、果たして子供には幸せなのだろうか。そうは思えないな、と、子供がいない身ながら、勝手なことを感じた、ブルーベリー収穫でした。

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