#543 高尾の自然に溶け込むかのようなサウンドを奏でてくれる、TANNOY。
この世代ですから、大口径スピーカーに憧れがありました。といっても、超本格的なスピーカーではなく、ウーハー30cm級の3ウェイ、重量にして30kg前後、ドーンという存在感がありながら、その重量感からくるサウンドの重厚感を特徴としつつ、なんとか置けるし、なんとか手が届く、スピーカー。オーディオに憧れつつもマニアレベルには達せず、でも、そのフリをなんとなくできる、そして、オーディオを少し語れるという、ベーシックなモデル。かつては、各社からあれこれリリースされていたものですが、今ではスピーカーそのものがコンパクトになり、こうしたモデルは、数少ない存在になってしまいました。
そんなスピーカーがウチにはあります(写真右)。DIATONEのDS77HRXって、ブームの頂点を超えつつあった頃にデビューしたモデルで、たしか2本で12万円程度だったような。今考えるとそんなに高くはないものの、高校生だった当時は買えなかったものです。ところが、最初の会社に入って、先輩が2、3万円で譲ってくれるって話が。喜んで取りに行ったことを覚えています。ただ、当時は21平米だったかの1Kマンションですから、そんな部屋によくぞ置いたなと思います。置けたなじゃなくて、置いたな。まぁ、それまでして欲しかった、憧れがありましたから、置きました。そして、いつかは、美しく配置できる部屋に住んでやるぞと思っていましたが、まぁ、実際に南千住時代に6年間ほど叶いましたが、それでも、鳴らし切ることは難しかった。あのスピーカーは、それなりの音圧を与えてあげないと、音が前に出て来ないもので、そんな音量をマンションで響かせるわけにはいかず、まさに見せかけ半分という存在になっていました。その後の引っ越しでダウンサイジングしても、手放さずにいたんですが、この度、意を決して手放すことにしました。当初は手放すつもりはなく、一緒に持ってきたんですが、あれこれ部屋のレイアウトを考え、ご近所さんのことを考えると、さらに鳴らし切れない環境であることを認識したと。
で、次にやってきたのが、写真左のスピーカー。サイズ感が分かりにくいのですが、幅は17cmですから、かなりのダウンサイジングとなりました。ただ、これが繊細、かつ柔らかく鳴るスピーカーでして、とても心地いい。窓から見える山の景色と、時折聞こえる鳥の鳴き声に、妙に溶け込んでいたりして、この地にしっくりきます。お気に入りな音源に、1950年代に録音されたモーツァルトのピアノソナタがあるんですが、これがすごくいい、とてもいい。そもそも、この音源にはデジタル感覚の明確さはなく、むしろ、アナログ感覚の暖かみだけがあります(持っているのはCDだけど)。そんな雰囲気を上手に表現してくれるスピーカーという印象を受けました。まだ、鳴らし始めたばかりですが。まさに、心地よいといわんばかりで、不思議なスピーカーです。
ちなみに、このスピーカーは、デビュー直後からチェックしていたものですが、今、振り返ると、たぶん、足立区の喧噪には似合わなかったような気がします。あ、TANNOYです。高校生時分には、TANNOYのスピーカーを所有できる日が来るとは思ってもいませんでしたが、手にできた理由とは、金持ちになったからではなく、リーズナブルモデルがラインナップされたから。まさか、ここまで価格を下げたモデルをラインナップするとは思わなかった。このモデルでも、TANNOYの雰囲気を十分に愉しめます。プラシーボ効果かもしれませんが。
そんなスピーカーがウチにはあります(写真右)。DIATONEのDS77HRXって、ブームの頂点を超えつつあった頃にデビューしたモデルで、たしか2本で12万円程度だったような。今考えるとそんなに高くはないものの、高校生だった当時は買えなかったものです。ところが、最初の会社に入って、先輩が2、3万円で譲ってくれるって話が。喜んで取りに行ったことを覚えています。ただ、当時は21平米だったかの1Kマンションですから、そんな部屋によくぞ置いたなと思います。置けたなじゃなくて、置いたな。まぁ、それまでして欲しかった、憧れがありましたから、置きました。そして、いつかは、美しく配置できる部屋に住んでやるぞと思っていましたが、まぁ、実際に南千住時代に6年間ほど叶いましたが、それでも、鳴らし切ることは難しかった。あのスピーカーは、それなりの音圧を与えてあげないと、音が前に出て来ないもので、そんな音量をマンションで響かせるわけにはいかず、まさに見せかけ半分という存在になっていました。その後の引っ越しでダウンサイジングしても、手放さずにいたんですが、この度、意を決して手放すことにしました。当初は手放すつもりはなく、一緒に持ってきたんですが、あれこれ部屋のレイアウトを考え、ご近所さんのことを考えると、さらに鳴らし切れない環境であることを認識したと。
で、次にやってきたのが、写真左のスピーカー。サイズ感が分かりにくいのですが、幅は17cmですから、かなりのダウンサイジングとなりました。ただ、これが繊細、かつ柔らかく鳴るスピーカーでして、とても心地いい。窓から見える山の景色と、時折聞こえる鳥の鳴き声に、妙に溶け込んでいたりして、この地にしっくりきます。お気に入りな音源に、1950年代に録音されたモーツァルトのピアノソナタがあるんですが、これがすごくいい、とてもいい。そもそも、この音源にはデジタル感覚の明確さはなく、むしろ、アナログ感覚の暖かみだけがあります(持っているのはCDだけど)。そんな雰囲気を上手に表現してくれるスピーカーという印象を受けました。まだ、鳴らし始めたばかりですが。まさに、心地よいといわんばかりで、不思議なスピーカーです。
ちなみに、このスピーカーは、デビュー直後からチェックしていたものですが、今、振り返ると、たぶん、足立区の喧噪には似合わなかったような気がします。あ、TANNOYです。高校生時分には、TANNOYのスピーカーを所有できる日が来るとは思ってもいませんでしたが、手にできた理由とは、金持ちになったからではなく、リーズナブルモデルがラインナップされたから。まさか、ここまで価格を下げたモデルをラインナップするとは思わなかった。このモデルでも、TANNOYの雰囲気を十分に愉しめます。プラシーボ効果かもしれませんが。