#513 本質を求めるとスポーツ仕様に誘導される、日本のクルマ選び。その2

 で、#512の続きです。では、輸入車はどうかと見てみれば、日本でのBMWは、たとえば3シリーズは、各エンジン、MT、4WDで5モデルのそれぞれに、装備違いな5グレードを展開。つまり、5×5で25機種を設定。これはこれで行き過ぎ感を覚えるんですが、まぁ、この価格帯のモデルを購入できるオーナー層を狙うという目論見もあってのことでしょうかね。でも、すばらしい。VWは、そこまで届かず、国産モデル的なグレード&装備の組み合わせですが、ゴルフ7を眺めていると、上級グレードを選ぶと、タイヤサイズが大きくなってしまいます。そう、国産車的。でも、それとは関係ないといわんばかりに、乗り味の質感を大きく引き上げており、上級グレード=タイヤサイズアップ=質感アップを成立させてますから、問題なしと。って、これが理想なのですね。えっと、メルセデス・ベンツは、BMWほどではなく、VWほどでもなく、そこそこにグレード&装備を組み合わせたモデルで対処と。まぁ、あれこれ考えると仕方ないんでしょうかね。
 昔よりも、組み合わせの自由度は減ったとはいえ、アメリカやヨーロッパでは日本よりも選択肢があります。と思って比較してみると、たとえば、イギリスでも輸入車扱いとなるVWポロは2012年に4万台を販売のモデル(ちなみに販売台数ランキングは8位)です。です、です、です、ですが、エンジンを8機種設定し、装備違いとして6グレードを展開(右上画像はUKのカタログより)。そのすべてを組み合わせられませんから48モデルにはなりませんが、それでも販売数が少ないからグレード数を絞らざるをえないとコメントする日本のメーカーとは、何かが違う感じを受けます。何かが。もちろん、価格帯も違いますけど。でもね、という何かが。ちなみに、昨年、日本で年間で4万台前後販売したのは、アルファード(17位)、キューブ(18位)、マーチ(19位)あたり。フィットは20万台、ヴィッツは10万台、ノートも8.5万台も販売しているんですが、エンジンは多くて3機種か。
 そう考えると、日本って、あれでいいんでしょうか、と思うわけですよ。仕方ないから、それでいいや、なんでしょうか。
 あ、携帯電話も含めて。

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