#490 コピペはあまりに寂しすぎる、やっぱり愉しいのはクリエイティブ。

 連休前のドタバタな仕事のひとつが、無事、本になって発売されていました。三菱のデリカをターゲットとした、ムック本(画像・アフィリエイトリンクは張ってあります)です。カスタムブックというタイトルが付いていますが、カスタム以外のクルマのベースのあれこれを執筆しました。その内容の細かなところはさておき、本になってあらためて感じるのは、スタッフとのあれこれのやりとりが密にできたことで、自らの意図を上手く表現できたことでしょうか。想い→対話→新しいアイディア→表現とでも言いましょうかね。意思疎通がしやすいスタッフとの仕事は、もちろん時に衝突もありますが、最終的にはいい結果にたどり着くもので、作品はもちろん、仕事としての満足度も高かったりします。
 たとえば、P19からのDelica de Trekは、1日で相当な距離を走るという、かなりハードな取材でしたが、気心知れたカメラマンとのふたり旅だったこともあり、早朝出発も苦になりませんでした。P23の、石ころの地を撮影するためだけに走った200kmも愉しくもあり、それもまた上手い具合に原稿にも反映されています。
 しかし、原稿に表現できたのは、そんなロケの愉しさだけではありませんでした。あの写真の数々に刺激を受けたとでもいいましょうかね。もちろん、現場では、撮影しているシーンを見ていましたが、自宅に戻り、オンラインで送られてきた写真を見たら、これがイメージしていたテイストと全く違う。まさにいい意味での裏切れたかのよう。そういう風に切り取ってきましたか、とショックを受け、まさにその刺激を受けて、原稿を書き上げています。このカメラマンとの仕事ではいつものことなのですが、あらためて眺めて感じるのは、自分では想像ができない作品を見せられ、それに刺激を受けることに、クリエティブの醍醐味があるってこと。
 クリエイティブとは、コピー&ペーストではなく、取材という刺激によって、人と作り上げるというコラボレーションによって、作り上げられるものです。ですから、世間にあふれるコピー&ペーストを目にすると、それが意図的なのか、それともそうではないのか、と考え込んでしまうこともありますが、いずれにしても、とても残念に似た、寂しさを感じてしまいます。
 なんだっけか。というわけで、デリカカスタムブック、いい仕上がりになってます。手にとってご覧くださいまし。

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