#469 制御までもしっかりとBMWを表現していたBMW流ACC。

 BMWの320dの続きです。ACCについて、触れておかねばなりませぬ。車間を一定にキープしながら先行車に追従するシステムですが、これが未完成部分があるものの、フィーリングがBMWしていて好印象でした。たとえば、加速の追従は、離されまいという加減がしっかりと表現されており、かといって、追いついた際までギリギリに加速するのではなく、その手前からアクセルを抜いて加速度をなだらかに落とすという、まさに人間味あふれるテイストがあります。先行車(たとえば60km/h)に到達するにまでの加速は、55、56…、57……、58………、59……………、60ってな感じで。そして、停止までのブレーキングも通常のシーンであれば、減速感を軽く伝え、その後、わずかに減速度を上げて、グーッというフィーリングをかんじさせ、そして、ブレーキを抜きながら、スーッと停止。ゆとりがあるシーンでの停止は、すごいと言わんばかりの滑らかに停まります。
 と、簡単に書いただけで、こんな感じ。あ、オートストップとの連携もいい。先行車が発進するやいなや、信号が変わったのを知らせてくれるかのように、再始動するので、そういった意味でも、とても好印象でした。
 ただし、先行車が停止している状況で、ACCを作動させると、なかなか先行車として認識せずにそのまま突っ込みそうになりますし、照射角度が狭いためにコーナーでは先行車を見失いやすい。そんなことを考えると、日本の渋滞向きではないのかなと思いつつも、まだまだ“過程”にあることが見えてきます。
 あとは、BMW全体に言えますが、オートストップ機能にて再始動時に、ターボエンジンゆえのギクシャク感と、マウント含めた振動やらが、かなり気になります。この点は、確実に国産車のほうが先行していると感じました。
 まぁ、いずれにしても、ACCはどのメーカーも同じではありません。そのフィーリングにいかにキャラクターを出せるか、そこに商品性のキーがあるような気がします。つまり、それら機能性は異なるものであり、安いからいいというわけではないということです。

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