#392 The beetle コンバーチブルに込められた、欲しくなるクルマたる要素。

 LAオートショーで、ワールドプレミアを飾ったThe Beetle カブリオレですが、かっこよすぎます。しびれてます。こうして実車を見ずして、オリジナル写真だけでしびれてしまったのは、久しぶりのような気がします。あ、Beetleがそうか。でも、ここまでのひと目ぼれ感はなかったかな。まぁ、これまでにも書きましたけど、MINIにしても、Beetleにしても、2世代目の落とし込みが上手い、ほんとにとても上手い。ヘリテイジ感と新世代感をちゃんと残しながら、それを新世代へと伝えています。こういうデザインが連続したクルマって、日本車にありましたっけ? と思い返してみましたが、思い当たらず。クラウン?、スカイライン? 個々の世代にいいデザインがあっても、それが次世代に繋がっているかと言えば、そうとは言い切れない気がします。あ、RX-7か。初代→2世代目。でも、ちょっと違うか。ま、逆にルノーのようにあえて先代を追いかけないことを明言しているメーカーもありますから、ここらで素人のデザイン評は避けておきましょうかね。
 そもそも、クルマにはカッコイイから欲しい、走りがいいから欲しい、といった魅力がありました。これら要素ってのは、見たことない、体験したことない、そういうオドロキがあふれているわけで、具体的なニーズ、つまり、何を積めるといった要素とはある意味の対極にあるような気がします。あれですな、Jobs流に言うならば、製品をリリースするにあたってマーケットリサーチはしないってやつか。極端すぎはしますが。まぁ、こういう魅力がクルマにあってもいいわけで、といいますか、昔はありました。ただ、以前は、手が届かなかった頃の憧れと、見たことない云々が一緒にされてしまっていたような気がします。それでもいいんですが、現代は手が届かない部分が薄れていますから、それを十把一絡にしてしまうと、ちょっと違うかなと。つまりですね、ここにあると思うんですね、迷走しているモデルの勘違いってのが。見たことないから、知らなかったからこそ、手に入れたくなる。それが魅力であり、魅惑なのかなと思っています。というわけで、ひと目ぼれさせてくれるか否か、そこに欲しくなるクルマのキーがあるような気がします。 
 話は飛びます。アメリカの知人がオープンカーを買うというので、あれこれチェックしていて気付いたのですが、アメリカでのThe Beetleのエンジンは、2.5LのNA(しかも5気筒)がベースで、2.0Lターボが上級グレードという構成になってました。日本仕様の1.2Lターボもとてもいいんですが、ビートルらしいユルユル感を想像すると、2.5LNAもとても良さそう。MTもあるし。ちなみに2ペダルはDSGではなくATだったりします
  さらにアメリカでは'50、'60、'70エディションってなグレードも設定していました。いやー、いいですな、この緩さというか、ゆとり感。さて、日本ではどのようなグレード展開にするんでしょうかね。

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