#370 豊かな人生、そのベースにあるのは人との面と向かった触れ合い。
今回の小旅行は美食が続きました。探したのではなく、連れて行ってもらったのですが、東京へ戻ってきて、その満足感たるやすこぶる高く、なんたる贅沢な旅だったかと振り返るほど。写真3番目は、戸隠のカフェ・レストランにて。そう、戸隠なのに蕎麦屋じゃなくて、カフェ。この後、蕎麦屋も訪れていますが、まずはカフェ。社から離れた場所ではなく、かなり近くにあるカフェ。そこはこじんまりとしながら、品があり、かといって緊張感を強いられることないまさに心地よさが漂っておりました。すべてが手作りで、家庭的。この雰囲気と味に宿る品はどこから出てくるのだろうと思えば、やはり2代目というシェフ(女性)と家族、つまりですね、そこにはすべて人ありきでした。ストレートな想いから作り上げられたもので、もちろん、経験や知識も必要でしょうけど、それを生かすも殺すも人次第だなと感じた次第。これと同じことは、翌日のランチで訪れた黒姫のイタリアンなレストランでも思いました。経験という年月(年齢)も必要でしょうけど、やはり人、何よりも人、人柄。
もちろん、宿も良かった。そもそも赤倉温泉はスキーリゾートで、宿そのものは簡潔に表現すれば学生時代にスキーで訪れたかのような、懐かしさがありました。つまり、建物そのものは新しくなく、部屋には風呂、トイレはなく。ただ、そこには清潔感がありまして、イマドキのリゾートホテルではありませんが、落ち着けるという心地よさがありました。そして、食事がいい。とてもいい。写真を見せた知人は皆、蟹! と叫びますが、肝心なのは蟹じゃなくて、料理の多彩さとその美しさにあります。民宿定番の料理は見当たらず、すべて手作り感がありながら、そこには味と飾りに美がありました。
気が付きました、というか再認識しました。人生の豊かさのベースは人にあるのだと。それは自分だけで完結するのではなく、他人とのコミュニケーションによって作り上げられるもの。この場合のコミュニケーションとは、たんに会話だけを指していません。食から景色から、それらを通じて意思疎通をすること。広義のコミュニケーションはオンラインでも成立しますが、その質を高めるにはやはり面と向かうこともキーだと感じました。
たかが、温泉旅行、されど、小旅行。一人旅とは違う、心地よさを堪能してきました。
