#360 いい加減とは異なるラフさ、から生まれる、クリエイティブな愉しみ。

 ここのところ、どたばたと日本各地を訪れつつ、久しぶりにのびのびとした気分でできる仕事が続いています。それは心地よい仕事とでもいいましょうか。久しぶりに、本を作るという作業の歓びを再確認しております。いや、最近の仕事がつまらなかったとは言っているわけではありません。あしからず。
 その、のびのび感とは、お任せという意味合いのフリーがベースなっていますが、適当とかいい加減さがあるわけではなく、緊張感が付きまとうものだったりします。初体験や初対面はもちろん、どうにかなるんだろうかといった不安がありつつも、スタッフ頼みも含めて、どうにかなるさも、どこかに感じつつの緊張感。で、結果として、どうにかなり、その仕上がりは期待を越えるものになっています。これぞ、心地よい仕事であり、クリエイティブな醍醐味。
 で、こののびのび感は、企画の構成を他人に伝える時に書くラフにも表れています。画像は、今回のラフのひとつ、一部ですが、いい加減ギリギリです。でも、この加減が重要。デザイナーさんに、デザインする余地を与えつつ、編集者(ライター)としての意図を伝える。この場合、キーとなるのは、クルマを意味する落書きから引き出された、「ジムニー  ね.」、の、「 ね」の部分。「ね」の前は半角空きとなっており、これが重要。この文字面から、意図を引き出してくれるかは、デザイナーさん次第ではありますが、引き出されると最終的に意図しないような、いい仕上がりとなります。まだ、デザインは上がってきていませんが。
 フリーで仕事をしていると、ついつい個に陥りがちですが、やっぱり、ほかの人との共同作業によって想像以上になることが、この仕事の醍醐味。イマドキのカタカナを並べるならば、コラボして、ケミストリーして、シナジー云々とでもいいましょうか。
 さて、このラフの作品はどう仕上がるでしょうか。9月末発行だそうです。って、間に合うのか、な。自問。

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