#340 16インチ仕様なら86よりBRZ、で、アウトバック3.6Rはやっぱりいいって話。

 あ、#339の試乗会とは、スバルの新型水平対向エンジン搭載した、インプレッサ、レガシィ、BRZのフルラインナップ試乗会でした。個人的には、レガシィはクラブレガシィの取材ですべてに乗っていましたし、インプレッサも試乗会で試乗済みでしたので、マストはBRZだけでした。ただ、BRZでも、#319で書きましたようにチェックしたいのは16インチの乗り味でして、かなりピンポイントなグレード選びを望んでの参加となりました。ところが、前日だったかな、クラブレガシィの編集長から試乗会場に旧型エンジンのターボ車と、乗る機会がなくなってしまった3.6Rがあるので、乗ってきて欲しいとのリクエストが。つまり、今回の試乗会は、BRZは16インチ限定、レガシィは旧型の2.5GT、アウトバック3.6Rという、なんとも奇妙なラインナップを狙うことになりました。
 プレス向け試乗会では、試乗車のグレード選びはたいがい早いモノ勝ちですから、今回も少々早めに到着するように出掛けました。で、受付するやいなや、いきなり、先の3車種をリクエスト。まぁ、BRZはヨシとしましょう。ところが、新型エンジン体験試乗会なのに、旧型エンジンを口に出したものですから、先方はぽかん。主旨を説明して、無事に希望の3車種を確保できました。
 レガシィについては、次号クラブレガシィで語りますが、アウトバック3.6Rは残すべきグレードだと痛感しました。単純に6気筒とか、大排気量とか、ATという、個々のハードウェアの価値というよりは、そのバランス、パッケージングに、今でもアドバンテージがあることを感じ取りました。水平対向エンジンフィールながらも、中回転域にトルクフルと言えるフィーリングがあり、適度な緩さあふれるハンドリングとの相性がとてもいい。試乗したのはB型でしたから、これがD型であるならば、とんでもなくいいのではないかと推測できます。
 と、前置きが長くなりました。BRZの16インチ仕様(MT)の話ですな。結論を述べますと、86で感じ取った物足りなさは見当たらず、簡単に言えば頑張りすぎていないところがとても良かった。タイヤのグリップ感、シャシー剛性、パワーにいたるまで丁度よく、物足りなさを感じず。開発者の訊けば、そのとおりとのこと。16インチ仕様をノーマルのままに乗るならば、乗り味の面ではBRZのほうが満足感は高いです。逆にいえば、何故にトヨタは、ベース車両ではない16インチ仕様をもっと大事にしないのかと思ったりもします。多くの人に楽しんでもらいたいならば、間口を広げたいならば、と考えると、そこに矛盾があることが見えてきます。まぁ、86はともかくとして、BRZ、16インチ、買いの1台に浮上しました。
 そうそう、帰り際に、スタッフから今日は何台乗りました? と言われました。なんだか、全てのグレードに乗る人と見られているようですが、まぁ、間違いではありません。ほかのメーカーでも言われます、最近。試乗時間の最後まで粘るもんですから、撤収スタッフにとっては迷惑になることは承知の上。でも、グレードによって乗り味は違うものですから、仕方ないのです。お付き合いくださいまし。時間オーバーはしないように心掛けておりますから。

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