#270 イマドキに乗れたとしても、肝心の目的を見失うとイマイチになる、って話。

 ちまたであふれかえるiPhoneですが、iPadも意外とあふれかえってきているようで。まぁ、使い方次第では「はまる」デバイスですから、あふれるのも納得ができるところではありますが、一方で、真価を使いこなしていないスタイルに、うーん、と感じるところもあります。たとえば、安易にタッチパネルであることだけがクローズアップされている場合ですな。そもそも、タッチパネルって、以前からあった操作方法でしたから……。
 iPhoneにおけるタッチパネルへのアプローチは、小さなモニタ面積のデメリットである表示部をいかにフォローできるかにキーがあったと思います。具体的には、まず、表示部そのものを操作系に当ててしまうことで、別途操作系を用意する必要がなかった。つまり、表示面積を犠牲にせずに済むと。さらに、それでも広いとは言えないモニタ面積ですから、そこで求められるのは拡大表示操作なんですが、これをピンチという操作性によって、直感的かつ快適に行えるようにしています。
 つまりですね、iPhoneにおけるタッチパネルとは、目的あってのデバイス(操作系)であって、デバイス(操作系)あっての演出ではないのです。ですから、最初で述べました、目的を見失ったタッチパネルデバイスに対して、なんだかなぁ感を覚えるわけです。Apple信者なんだから……とか言われるかもしれませんが。
 一方、iPadも同じかといえば、これが違う。iPadは表示部が広げられていますので、iPhoneのような拡大表示という操作性はiPhoneほどは必要ありません。では、iPadの価値はどこにあるのか。実は、iPhoneで得たスワイプやらスクロールといったタッチパネルの新しい操作は、広げられたモニタにおいては、操作系に直感を与えていることに成功しています。ですから、安易にネットブックの代わりとか、そういうアプローチではないのです。よく、iPhoneユーザーがiPadを手に入れると、両者には違う心地よさがあると、口にするのは、この点です。逆に、iPadを持っていない人は、iPhoneのデカイのなんでしょ、と口にします。これは両方を所有してみないと分からない。ちょっと触っただけでは分からないことだったりもします。
 さて、画像は、とある飲食店で採用されていたタッチパネルならぬ、iPad。残念ながらタッチパネル操作をiPadに置き換えた「だけ」でしたが、そこには改良といいますか、「らしさ」を演出する余地が多く残されているとも思いました。自分のiPhoneを登録(リンク)させると、そこから注文やらの同じ操作ができて、さらには店舗側にとってはメールサービスやらアンケートなどをリンクさせれば、メリットも大きいかと。
 料理はさておき、各テーブルに1台ずつ配置されたiPadをみて、いろんな可能性を感じたのでした。

このブログの人気の投稿

#1297 イチオシに変わりなかった、ルノー ルーテシア ゼン MT。

#1113 5年目にして……、トラブルではなかった、後付けサンルーフのあれこれ。

#1735 快適すぎるし、愉しすぎる。想像していたその先に到達していた、プジョー308。