#261 都会を基準としたスローライフって、実はたんなるナチュラルライフって、話。

 八ヶ岳にいる時ってのは、ぼけっとしたり、あたふたとしていたり、いろんな意味で忙しかったりします。八ヶ岳にいることをスローライフだね、と言われますけど、実は忙しさという意味合いからすれば、実はスローじゃなかったりします。
 今宵は、別荘内で行われているクラシックなコンサート(これが無料)に足を運ぶ予定が、なんとウトウトとしてしまって、気付いた時には間に合わず。で、外を見れば満月にほど近い月が目に入ったので、月明かりに照らされた八ヶ岳を見に行くことにしました。八ヶ岳は、人気(ひとけ)を感じられるものが周囲に少ないこと、なだらかな斜面に牧草地やら畑が広がっていることも手伝って、夜の景色がとてもいいのです。シーンと静まりかえった畑の中で、月に浮かぶ八ヶ岳を見ながら、カーオーディオから音楽を流しつつ、その場に突っ立っていると、つまらんことやら、ひっかかっていたことが、さらっと流れていったりします。これって特別なことのようですが、ただ、ぼけっとしているという意味合いからすれば、特別感はないんです。
 でも、こういうスタイルやら感覚をスローというんでしょうか。いや、どこか違うと思います。一般的なスローライフってのは、時間の流れやら雰囲気を、都会ライフを基準にして比較したものではないかと。ゆえにですね、その都会ライフ=絶対的基準というニュアンス漂うスローライフという言葉は、どうにも好きになれません。実際、忙しくって、スローじゃないんですから。
 画像は、今宵の八ヶ岳。いろいろと撮影したんですが、簡単に補正してみたら、空は青く、牧草は緑となり、昼間に撮影したかのよう。たんなるアンダーな写真かと思ったら、ちゃんと色がのっているんですね。いやはや、おそるべし、最近のコンパクトデジタルカメラ。

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